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9月7日から開幕した『高円宮杯 全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会』。『JFAプリンスリーグU-18 東海2008』で優勝を果たし東海地域リーグを1位通過した名古屋グランパスU-18は、予選リーグのグループAで「浦和レッズユース」・「横浜F・マリノスユース」・「青森山田高校」と対戦する。7日に行われた青森山田高校との第一回戦は0-0で勝ち点を1ずつ分け合った。13日・第2回戦の名古屋の対戦相手は、第一回戦で浦和レッズユースに敗北した横浜F・マリノスユース。両者が“勝つしかない”と意気込むNACK5スタジアムでキックオフの午後1時20分を迎えた。

名古屋の先発メンバーはGK岩田、DFは本多と岸光が左右を固める。MF登録の6名は西部がセンターバックの位置に入り、3ボランチに左から小幡・岸寛大・金編、左右のサイドに矢田と磯村。FW登録の2名はアルベスの1トップ、奥村がトップ下に入った。名古屋は右にエンドを取り、左エンド・横浜のキックオフで前半戦が開始された。

試合は立ち上がりから両者がボールを奪い合う展開となる。5分には西部から右サイドの磯村へボールが送られ、中を走り込んできた奥村へとパスが繋げられるが、相手DFに阻まれながら放ったシュートには勢いが足りず、グラウンダーのボールはポスト右横へ流れてしまう。

8分、横浜に名古屋陣内を左から深く攻め入られ、GK岩田が相手MF選手にプレッシャーをかけてシュートを阻止すると、ゴール前中央を走り込んできた別のMF選手へパスを出されてしまう。名古屋DF選手がクリアを試みるが間に合わず、シュートをゴールの左上に沈められ、名古屋は横浜に先制を許してしまう。

早い時間帯の先制ゴールで相手を勢いに乗せてしまい、名古屋はなかなかボールを前線へ送り出すことが出来ない。11分には相手サイドバックの選手に左サイドを上がられ、中へ切れ込まれてMF選手へと繋がれシュートを放たれるが、西部がクリア。再び相手DF選手にボールが渡るも本多が奪い取り、大きくクリアして名古屋は難を逃れる。

早く1点を返したい名古屋は21分、右CKのチャンスを得る。矢田のファーサイドを狙ったCKに岸光が頭で合わせるが、ボールはポスト左に流れてしまう。24分、西部がロングボールで一気に前線へ送ると、ボールは奥村の足下へ入り相手GKとの1対1となり、奥村はループシュートを放つ。しかし相手GKからのプレッシャーでわずかに足下が狂い、ボールはポスト左へ反れてしまう。

31分、横浜の右CKを相手DF選手がヘディングで叩き落とすと、ボールは大きくバウンドしクロスバーを直撃。GK岩田がすぐに抑えたが、あわや追加点という場面に名古屋は肝を冷やす。

しかし38分、相手陣内に攻め込んだアルベスから磯村の足下へボールが入り、中央からドリブルで仕掛けようと試みた時、磯村は相手に倒されてしまう。名古屋は中央・ペナルティエリアのすぐ前という好位置からFKのチャンスを得て岸寛大が思い切り右足を振り抜くと、ボールは鮮やかに弧を描き、エリア内にいる選手達の頭上を越え、ハイジャンプしたGKの指先をかすめてゴールへと吸い込まれる。名古屋の同点ゴールとなり、前半戦が残りわずかというところでゲームを振り出しに戻す。

40分、左サイドの矢田が相手DF選手に阻まれながらもエンドライン際から中へボールを送ると、ゴール前に走り込んできた奥村が左足を振り抜き、ダイレクトにミドルをゴールにねじ込んで追加点を挙げる。一気に逆転に成功した名古屋は良い流れを掴み、2-1で前半戦を折り返す。

エンド入れ替わり、後半は左エンド・名古屋のボールで試合再開。名古屋は更なる追加点を狙おうと岸寛大や矢田、アルベスがサイドを使いながら攻め込むが、相手守備選手に尽く阻まれて崩しきることが出来ず、ボールを奪い合う時間が続く。

60分、相手MF選手に左からシュートを放たれるが、GK岩田が好セーブを見せる。直後の61分にも相手の左CKでピンチとなるが、アルベスと小幡の連携でクリア。セカンドボールを相手MF選手に拾われ左サイドを上がられるが、岸光が相手のラストパスを阻み、名古屋は難を逃れる。

79分、ニアサイドを狙った相手の左CKを西部が頭で弾き返すと、セカンドボールには奥村が飛び込む。残り時間が少なくなる中で名古屋はゴールマウスを全員で守り抜こうとする。80分、名古屋交代:奥村→加藤。

82分、加藤が左サイドをドリブルで突破し、エンドライン際からゴール前へマイナスのクロスを送る。中央に走り込んできた小幡がこれを受けてシュートを放つが、相手DFに当たりボールはクロスバーを越えてしまう。83分、名古屋交代:磯村→大西。89分、アルベス→鈴木。

名古屋は相手の激しいカウンターにも良い連携でしっかりと対応し、2-1で高円宮杯の予選リーグ・第2回戦を勝利で終えた。この時点で1勝1分となり、グループA首位の浦和レッズユースと勝ち点が並んだ名古屋。予選突破まで、残るは9月15日の浦和レッズユースとの直接対決一戦のみとなった。